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【朗読 小説】不倫が引き起こした恐怖の悲劇「背徳と破滅の逃避行」【短編 恋愛】


これは友達から聞いた話なんだけどさ、ある関西の小さな町に住む中年男女の話ね。タカオとユミコって名前にしておこうか。二人は会社の同僚で、それなりに仲が良かったけど、実はそれ以上の関係に発展しちゃったんだ。


タカオは家庭持ってて、奥さんと子供もいるんだけど、仕事のストレスとかで疲れちゃってて、ユミコといると癒されるって感じだったんだよね。一方、ユミコも彼氏と別れたばっかりで寂しかったから、タカオにどんどん惹かれていったわけ。


二人は秘密のアパートを借りて、毎週そこで会うようになったの。最初は罪悪感とかもあったけど、次第にそれが快感に変わっていったんだって。ある日、タカオはユミコに「もうこのままお前と一緒に逃げよう」って言い出したんだ。ユミコもその気になって、二人は計画を進めていったんだよ。


その夜、ユミコが先にアパートで待ってたんだけど、タカオはなかなか来なかったの。電話も通じなくて、不安になったユミコはタカオの自宅に電話をかけたんだ。すると、タカオの奥さんが電話に出たんだよ。


「タカオは今、警察に捕まってるんです…」


ユミコは何が起こったのか全然わからなくて、次の日、会社でタカオの同僚から話を聞いたんだ。なんでも、タカオは家庭の中でおかしなことをし始めて、妻がそれに気づいて警察に通報したらしいんだ。タカオは何日も家に帰らず、子供に「お父さんはもうすぐいなくなる」とか言い出してたって。


結局、タカオは精神的にかなり追い詰められてて、警察で取り調べを受けたんだけど、その時に彼が言ったことが本当に怖かったんだよ。


「ユミコと逃げる計画を立ててたんです。でも毎晩、誰かが俺の耳元で『逃げられるわけがない』って囁くんです。ユミコと会うたびに、その声がどんどん大きくなって、最後には誰かに首を絞められる感覚がして…もう逃げるなんて無理だと思って…」


聞いた話だと、その後タカオは病院に入院したらしいけど、まだ誰もその声の主が誰なのか、わからないんだ。ユミコもその話を聞いて怖くなって、町から姿を消したってさ。


気をつけてね。欲望に取りつかれると、自分じゃ気づかないうちに闇の中に引きずり込まれちゃうかもしれないから…







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